シャコ・エビ日記

シャコパンチ、エビパチン研究者の記録

2Dが3Dをコード?

 

ニュースにもなっているカブトムシのツノ形成論文。とりあつかっている現象は面白いのだが、少し批判的な指摘をしたい。タイトルは、次のように、

 

Complex furrows in a 2D epithelial sheet code the 3D structure of a beetle horn | Scientific Reports

If a specific 2D 'codes' 3D structure, other types of 2D cannot code that types of 3D. I consider that this point is not tested in this study.

2017/10/25 14:15 

 

「2Dが3Dを 'code' する」とあるのだが、'code' することは検証されているだろうか?

 

また、イントロにも、

In this report, we demonstrate that the furrow pattern of the beetle horn primordia possesses all the necessary information to instruct the formation of the pupal horn.

「しわのパターンにツノ形成を導くのに必要なすべての情報があることを証明する」

 

とある。ここで疑問。「すべての情報」というのが本当であれば、他のありえるしわのパターンではそのツノが形成できないはずだ。

 

言い換えれば、2Dしわのパターンがある特定のパターンをとるときだけその3D形状ができるというのである。コード(符号化)されている、すべての情報がある、というのはそういうことを本来意味する。

 

ところが、その点が検証されているか、というと、読み取れなかった。たとえば、

- 個体ごとにしわ形成の差がどのようにあるか、それが3Dにどのように対応するか?

- しわ形成のパターンを実験的に操作することで3D形成できないか?

などは検討されていない。

 

よって、コード(符号化)するということと、内容が一致していない。

 

ところで、風船のようにふくらませる図が出てくる。同じことだが、縮んだ状態の風船のくしゃくしゃ具合がどんなものでも、膨らめばその形になる、というのであれば、くしゃくしゃ具合には何も3D形状の情報はない。