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シャコ・エビ日記

シャコパンチ、エビパッチン研究者の記録

データに語らせる能力,論理性

博士号取得者のみを大学教員とする方針についての見方」経由で「縮みゆく大学経営」というのを途中まで読みました.ぼくは,博士に必要な能力で欠かせないのは,データに語らせる能力(客観性)と論理性だと考えています*1.読んだこの文章は論文ではないので,そういった厳密さは必要ないのかもしれませんが,こういう言説が「博士」に悪いイメージを持たせる原因になりうると考えます.気になったところをまず,赤で強調してみました.

大学で教育活動に携わってほしい民間で活躍された方は、多忙を極めてきた方だから、博士号を持っていないケースがほとんどだ。

工学部でよくある人事は、国や企業の研究所に勤めている35〜40歳の方を大学に転職させるケースだ。成功例も多いが、失敗例も多い。このような方は大学で博士号を取得し、ずっと研究の世界にいて、学界のことしか分かっていないことが多い。一般社会という現場を知らないことが大きなマイナスになっている場合が目立つのだ。研究テーマの選び方を間違えたり、研究発表ですべてが終わったと考えてしまったりする。

だから、修士課程卒業で民間経験のある方を、30歳ぐらいの若い段階で大学へ転職させ、その後で、博士の学位を取らせ、次のステップに進む形の人材育成プランの方が、成功確率が高いことが多い

40歳前後の固まった研究者より、民間ビジネスを知った30歳前後の人に新しい道を歩ませる方が成功確率は高そうなのだ。私自身も29歳の時、民間企業の設計部から大学に転職し、その後に博士号を取った。

この文章を書かれたのは,この方です.で,以下のようにあります.

経営には「論理」が必要である。論理を積み重ねた理系思考がイノベーションを育む。技術力を最大限に生かし、プロジェクトをまとめ上げ、新しいビジネスを創造する。「理系の経営学」を提唱する東京大学の宮田秀明教授が理系の視点による経営の要諦を語る。

根拠が示されていない憶測は省いて,ここで言われている経営の論理というものをまとめてみます.

  • この方は29才のときに民間から大学へ転職され,その後に博士号をとられた(n=1).
  • この事実から,「40歳前後の固まった研究者より、民間ビジネスを知った30歳前後の人に新しい道を歩ませる方が成功確率は高そうなのだ。」と考えられる.


こんな重箱の隅をつついているから,博士は*2「頭でっかちで使えない」とか言われるんですか?

*1:ここでは実験科学を念頭に置いています.

*2:まだ候補生ですが.