シャコ・エビ日記

シャコパンチ、エビパッチン研究者の記録

おすすめの本、「はい、泳げません」

はい、泳げません (新潮文庫)

はい、泳げません (新潮文庫)


先々週にまともに100m測ったら、案外泳げてしまって、先週は4回泳ぎに行けて、あらためて水泳の楽しさを噛み締めている。そんな水流にのって本屋さんに言ったら目に入ったのがこの本だった。


高橋秀実さんは、シャワーを浴びるときに「向かって来る水」ですら怖いという、水恐怖症の持ち主なのだが、そんな著者が泳ぎの楽しさに目覚めて行く過程が書かれている。


水の中というのは、周りに支えとなるものがなく、泳ぎの感覚のない人にとってはこの上もなく恐ろしい世界だ。重力からの解放ではなく、何をどうしていいか分からず不安で仕方のない世界だという。


実は、溺れるものはワラをもつかもうとするのではなくて、ワラをもつかもうとするから溺れるのであるが、そのへんの水とのつきあい方は本当に難しい。


僕は泳ぎには自信を持っているが、この本を読んでみると、「ああ、この感覚分かる!」というものや、「このへんは自分も挑戦してみよう」というちょっとした泳ぎのコツも書かれている。コーチの桂さんの泳ぎの表現の仕方には目からウロコが落ちる点もしばしばだった。

  • 泳ごうとしてはいけません。のびるのです。
  • かこうとしてはいけません。おさえるのです。

などと言ったかと思えば、

  • かくときには手のひらだけを意識してください。

とかくことを意識させる。これを生徒たちは「進化した」という。いうことが違うのではなく、そのときそのときで、泳ぎをかえるための表現を選んでいる。これぞコーチング。


泳げる人も、泳げない人も、泳げるけど泳げないと言っている人もその逆の人も、この本を読むときっとプールに行きたくなるに違いない。