シャコ・エビ日記

シャコパンチ、エビパッチン研究者の記録

笑顔、強さ

風邪気味だからか
ひょんに昔のことが思い出される。
某スイミングスクールでトレーニングを受けていた頃の話。


ある先輩は午前中の練習の後、竹刀で背中を殴られていた。
あれだけやられたら、もう午後の練習には来ないだろうと皆が思っていた。


塩素臭いプール臭と汗の匂いがまじった夏場の更衣室で
皆がそれぞれ陰鬱な表情をしながら
肩のストレッチをしては時計を眺めて待っていた。
時間の流れがもっと遅くなればいいのにと思いながら。


そこへその先輩がニコニコしながらやってきたのである。


「よぉ!見てくれ、これは勇者の証だ!」


汗ばんだTシャツをがばっと脱いで振り返ったその背中には
右肩から左の脇腹にかけて赤紫色のあざがあった。


そして練習前。
コーチがメニューを読み上げる。
僕らは一列に整列してメニューを頭に叩き込む。
コーチが先輩の前にさしかかったとき


「おお、来たのか」


といい、先輩とコーチは二人で微笑み合っていた。


もう今はこういう風景は見られないのだろうと思う。