シャコ・エビ日記

シャコパンチ、エビパッチン研究者の記録

ウェブ時代をゆく

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)


この本から僕が読み取ったメッセージは、ひとことでいうと、

  • 一人で生きよ

ということである。
では、一人で生きるにはどうすればよいのか?その問いかけに対して、梅田さんはあの手この手の比喩を使って答える。その中で一番好きな部分がこれ。

大河のように流れる水量を経済にたとえるなら、「一人で生きるコツ」とは、その大河から自分に必要なだけの水を上手に汲み取る術を会得するようなことだ。それが広大な社会の中に、家族を養える程度の「小さな居場所」を作ることになる。「無限から有限へのマッピングを上手にやる」と言ってもいいかもしれない。

無限から有限へのマッピング…
この言葉が一番印象に残った。それは、まさに今研究という場で、交通渋滞を目の前にしながら、どうやって生きていくかのヒントになる言葉だったからだ。データの洪水の中を切り抜ける自然科学者の状況としてもぴったりである。博士課程在学者として自信を持ってこのスキルを磨こうと決心した。

ウェブという時間と距離の制約をなくし疾走する世界(高速道路)の中でつきぬけるために、渋滞でふたつの選択があるという。続けてさらに高みに登るか、けものみちに行くかである。
けものみちを選ぶのはドロップアウトではなく、そこで何もできなくなってははいけないのである。そのためには、高速道路での走り方が問題になる。どこでけものみにち入るか、その機会と準備をおこたるな、怠け者になるなということである。
他にも多くの示唆的な比喩が、一人で生きようとするための知恵を教えてくれる。
ただ単に現状はこうですよ、と一般化するような話ではなく、心の底から湧き出る情熱を感じ取れる。分析的に読んではいけない。重きをおくために、かなり冗長な表現がなされるが、それもむしろ強いメッセージ性を感じさせた。疾走して読んだ。