シャコ・エビ日記

シャコパンチ、エビパチン研究者の記録

ワークショップ

モデルには、実験への提言が必要

午前中に移動知ワークショップに参加。数学モデルの話をされた方へのするどい質問があった*1

  • その数理モデルから示唆される、我々生物屋にして欲しいと思う実験は何ですか?我々への提言はありませんか?

明解な答えがいただけなかった…そう、それがないと、申し訳ないが、まったく興味のわく仕事ではなかった。
つくづく、

  • モデルの説明のみで終わり、現実的な検証ないし、提言がない

話は面白くないなと思った。ますます経験科学の思想にのめり込んでいる自分に気がついた。

交差点が危険な理由

その点、もうひとりの講演者Prof. Nicolas FRANCESCHINIのプレゼンには感動した。ちゃんと現実的な検証まで含み、かつ、実験結果からのフィードバックも含んだ研究内容であった。話題は、ハエのOptic flow(視覚対象の移動)のお話で、実際にロボットを制作し、検証し、また得られた結果から再度自然観察からの話題も含み、充実していた。

  • ハエはどうやってうまく着地するか?
  • 飛行機やヘリコプターの計器、衛星システムなどのような複雑で効果なものを必要とするのか?

No!*2
基本的にOptic flowを利用したアナログ回路で説明がつく。面白かったのは、下の景色の動きから高さを調節しているため、コントラストのない平坦なところに行くと落ちてしまう…

  • これが、"ミツバチが湖の上の飛行に入ったとたんに水に落ちてしまう"

という観察される現象と一致するとのこと。生物が失敗するところまで予言できていると、かなり信憑性の高いモデルだという印象を受けた。また、

  • 直角の交差点に向かう同速度の二台の車は非常に危険

であることも、Optic flowの考え方からもたしかに言える。車の運転は、あちこち視点を変えながら全体を見ることをしないと、止まっているモノと動いているモノの区別がつきにくいのは、経験したことがある。高速道路でスピード感がなくなったらやばいのと同じことだ。
氏の研究は、Robotics、 Biomimeticsなどの工学的観点とBiologyがうまく協力し合っている、すばらしい研究だなと思った。

*1:筆者は理解できなかった。。

*2:Nicolas氏は"crayzy and expensive"と言っていて痛快だった。